【千と千尋の神隠し】ハクの正体はニギハヤミコハクヌシ!ラストのその後は?

千と千尋の神隠し

映画『千と千尋の神隠し』は、2001年に公開されたスタジオジブリの作品です。

その登場キャラクターの中でも、ハクと言えば、中世的なビジュアルと謎めいた雰囲気で大人気の人物ですよね。

ハクの正体の詳細については、『千と千尋の神隠し』内でもはっきりとは描かれていません。

放映から長年経った今もなお、ファンの間ではたくさんの解釈がささやかれています。

今回はハクの正体や本名、映画のその後など、ハクに関する気になる都市伝説をまとめました!

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【千と千尋の神隠し】ハクの簡単なプロフィール(年齢・性別など)

ハクは一体どんなキャラクターなのでしょうか。まずは簡単なプロフィールをおさらいしましょう。

本名ニギヤミコハクヌシ
性別
年齢12歳
兄弟不明
声優入野自由
性格優しく頼もしいかと思いきや、冷たい一面も

ハクの本名は「ニギハヤミコハクヌシ」。

見た目は和服を着た少年ですが、コハク川という川の神様であることが物語の終盤で判明しています。

設定では12歳とされていますが、本当に神様だとしたら、かなり長生きしている可能性もありますよね。

兄弟がいるかどうかは、映画本編では触れられていません。実は千尋の兄なのでは?という噂がありますので、後ほど解説します。

声優は入野自由(いりのみゆ)。

のちに『キングダムハーツ』のソラ役や、『ハイキュー!!』の菅原孝支役など、有名キャラクターの声を担当します。

ハクを演じた当時は14歳。声変わりの途中だったため、今ではハクの声は二度と出せないそうですよ。

何度も千尋のことを助けてくれる優しいハクですが、一度だけ千尋に冷たい態度をとりました。

湯屋で働くリンからも、「あんなのが2人もいたらたまんないよ」と言われる始末。

仕事中のハクと千尋の前だけのハクの性格には、どうやら二面性があるようですね。

【千と千尋の神隠し】ハクの名言やセリフ

ハクは物語が進むにあたって重要な人物です。

そんなハクの言葉や行動に、心を動かされたファンも多いはず。

数々の名場面を彩るハクの名言、名ゼリフをご紹介します!

「怖がるな。私はそなたの味方だ」

不思議な世界へ迷い込み、両親が目の前で豚に変わってしまったことで、恐怖におびえる千尋。

そこへ駆けつけてくれたハクが放った一言です。

一人で心細い思いをしていた少女に救世主現る!誰もがほっと胸をなでおろしました。

「無駄口を叩くな。私のことはハク様と呼べ」

千尋が無事に湯屋で働くための契約を終え、ハクと一緒にエレベーターに乗ったときのこと。

「ハク」と呼びかけた千尋に、ハクは冷たくこのセリフを返します。

今までの優しい態度とは正反対の言葉に、一体どうして!?と混乱した方も多かったのではないでしょうか。

「つらかったろう。さ、お食べ」

こっそり千尋を呼び出したハクは、千尋のために作ったというおむすびを差し出します。

おむすびを食べながら涙を流す千尋。ハクはこのセリフとともに、千尋の背中を撫でさすってくれるのでした。

ハクはやっぱり優しい人物なんだと分かる、とても印象的なシーンですよね。

「私の本当の名は、ニギハヤミコハクヌシだ」

湯婆婆に名前を奪われていたハクは、銭婆のところから湯屋へ帰る途中、千尋のおかげで本当の名前を思い出しました。

空中をくるくると舞いながら二人が手をつなぐこのシーンは、この作品の中で最も美しい場面の1つだと言えるでしょう。

「さぁ行きな。振り向かないで」

元の世界へ帰れることになった千尋。ハクはきっとまた会えることを約束します。

ハクはこのセリフを最後に、千尋とつないでいた手をそっと離すのでした。

お別れだけれど寂しいだけではない、さわやかなラストシーンの名ゼリフです。

【千と千尋の神隠し】ハクの正体や最後にまつわる都市伝説

謎多きハクについて、たくさんの都市伝説が世に出回っていることをご存知でしょうか?

ハクの本当の正体は?映画のラスト後、ハクは一体どうなったの?そんな疑問に迫る都市伝説を紐解いていきます!

1.最後は湯婆婆に八つ裂き

湯婆婆は何よりも大切な坊がいなくなったことを知り、怒り狂います。

そこへハクが「坊を連れ戻してきます。その代わり、千と両親を人間の世界へ戻してやってください」と頼み、湯婆婆が「それでおまえはどうなるんだい!?その後あたしに八つ裂きにされてもいいんかい!?」と尋ねる場面がありました。

その問いに対するハクの回答は描かれていません。しかし、ハクは実際に坊を湯屋へ連れ戻し、千尋も両親と一緒に元の世界へ帰りました。

となると、ハクはこの湯婆婆の言葉を受け入れたことになるのではないでしょうか。

もしそうだとすると、映画のラストで千尋と別れて湯屋に戻ったハクは、約束通り湯婆婆に八つ裂きにされてしまったのかもしれません……。

とはいえ、湯婆婆は従業員をカオナシから守るような行動を起こしていたり、千尋を約束通り元の世界へ帰してくれたりと、どこか憎めない性格も垣間見えます。

弟子だったハクのことも、なんだかんだ言って許してくれた可能性はありそうですよね。

2.千尋の兄

千尋は幼いころコハク川に落ちてしまい、誰かに助けてもらいました。

その誰かというのは、実は千尋の血のつながった兄で、そのまま溺れて亡くなってしまったのではないか、という説があります。

たとえば、千尋が川に流されたときの回想シーン。川に飛び込んでいく子供の手には、服の袖のようなものが見えます。

一見すると、千尋が靴を拾おうとしている手に思えます。

ところが、そのあと川の中にいる千尋の描写では、服を着ていません。

つまり、まだ幼かったため裸同然で川遊びをしていた千尋を、服を着た別の子供(ハク)が助けたのではないか、と考えられているのです。

ハクは千尋に対し、「そなたの小さいときから知っている」という言い方をしていました。

幼いころ一緒に育った家族だというなら、しっくりくるセリフですよね。

それに千尋のお母さんは、一人娘の千尋にやけに冷たいように感じられます。

これは千尋を「息子の死んだ原因」として無意識に憎んでいるからだとも考えられるのです。

あくまで都市伝説とはいえ、なかなか信憑性の高い話なのではないでしょうか。

3.正体の一つは白龍

劇中、ハクはたびたび白い龍の姿で登場しました。これはおそらく、ニギハヤミコハクヌシの本当の姿です。

というのも、古来から川や水の神様というのは、龍の姿をしています。

コハク川の神様であるハクも例外ではないということですね。

神様なので、人間の姿にも自由に変化できるのでしょう。

神様としての力を大きく発揮する仕事のときや、空を飛んで移動するときなどは、進んで白龍の姿に戻っていたのかもしれませんね。

ハクは元の世界に戻れたの?

千尋とのお別れのとき、ハクは「元の世界に私も戻るよ」と言っていました。

ハクはその言葉通り、無事に湯婆婆の弟子をやめ、千尋と同じ世界へ戻ることができたのでしょうか?

まず、そもそもハクが神様をしていたというコハク川は、マンションの建設で埋め立てられてしまっています。そのために居場所がなくなり、湯婆婆の元で働いていたのでいた。

ハクが元の世界へ帰るとすると、元のコハク川のように、神様であるニギハヤミコハクヌシを祀るための依り代が必要になります。

コハク川に代わる新たな依り代が見つかれば、元の世界でも再び存在することができるでしょう。

次に、湯婆婆は相手の名前を奪うことで契約を交わし、湯屋に縛り付けていました。

ところがハクは、千尋のおかげで本当の名前を取り戻しています。

条件をクリアして元の世界へ戻れた千尋のように、ハクにも契約を破棄するチャンスはあると考えられます。

これらのことから、すぐにというわけにはいかないかもしれませんが、ハクも元の世界に戻れた可能性は高そうですよね。

ハクの本名は「ニギハヤミコハクヌシ」

ハクが思い出した自分の本当の名は、「ニギハヤミコハクヌシ」。その名前には、いったいどんな意味が込められているのでしょうか?

ニギハヤミコハクヌシは実在するモデル?元ネタの正体は「ニギハヤヒ」

ニギハヤミコハクヌシは決して適当につけられた名前ではなく、名前の参考にしたモデルがいたと考えられます。

それは『古事記』『日本書紀』に出てくる日本の神様「饒速日(ニギハヤヒ)」です。

ハクは川の神様なので、「日」の漢字を「水」に変えて、「饒速水(ニギハヤミ)」としたのではないでしょうか。

「饒」は「ゆとりがある、十分である」という意味のある漢字。

ですから「饒速水(ニギハヤミ)」は、「ゆとりがある流れの速い水」という意味になります。

コハク川は、少し大きな流れの速い川だったということですね。千尋が流されてしまうのも納得です。

元ネタの正体ニギハヤヒ(饒速日)ってどんな神様?

ハク(ニギハヤミコハクヌシ)のモデルとなった元ネタは、古事記や日本書紀に登場する神様「ニギハヤヒ」であると説明しました。

では、ニギハヤヒとはどのような神様だったのでしょうか…?

あくまでも神話上ですが、

  • 古事記→ナガスネヒコが奉る神様
  • 日本書紀→天の磐船に乗って河内国に舞い降りた神様

と言われています。

神話は様々な都市伝説があるのですが、アマテラスオオミカミと同一神という噂もあるんですよね…。

【千と千尋の神隠し】ハクと千尋の気になる関係!

ストーリーが進むにつれ、いい雰囲気に見えるハクと千尋。お互いに危険を冒して相手を助けようともしていました。

釜爺にはしみじみと「愛」と言われたり、銭婆にも「ボーイフレンド」と言われたりしていますが、実際その関係はどんなものだったのでしょうか?

ハクが千尋に「本当の名前を教えてはいけない」と言った理由は?

ハクは自分の名前を思い出した千尋に、「本当の名前はしっかり隠しておくんだよ」と教えてくれました。

先ほども言ったように、湯婆婆は名前を奪うことで相手を操ります。千尋は実は契約を交わすとき、自分の名前を間違って書いていました。だからすぐに本当の名前を思い出すことができたんですね。

一方のハクは、ニギハヤミコハクヌシという本当の名前を思い出せず、元の世界への帰り方が分からずにいました。千尋が自分と同じことにならないように、いつか家へ帰れるようにと、湯婆婆に操られない方法を教えてくれていたのです。

こういった点でも、ハクが千尋のことを思ってたくさんの助言をしてくれていたことが分かりますよね。

ハクと千尋に恋愛感情はあったのか…?

ハクが12歳、千尋が10歳という年齢を考えると、淡い恋心のようなものがあった可能性はあります。

手をつなぐことに躊躇がないところを見ても、相当心の通じ合った関係なのではないでしょうか。

ただ、さきほどご紹介した「ハクは千尋の兄」という説が本当だった場合、ハクと千尋の間にある「愛」は家族愛という形になりますね。

どんな形にせよ、ハクと千尋が強い絆で結ばれていることは間違いなさそうです。

ハクと千尋は最後どうなる?再会した?

切ないお別れをしたハクと千尋。いつか再会してほしいと願ったファンも多かったことでしょう。

巷では、ハクと千尋が再会したエンディングが一部の映画館で放映されたことがある、という都市伝説があります。

そちらのエンディングの内容はこうです。

元の世界に戻った千尋は、引っ越し先の新居に到着します。そこには小さな橋のかかった小川が流れており、千尋はハッと何かに気が付いたような表情になりました。まるでその小川がハクの生まれ変わりかのような描写だったのです。

ところがこちらのエンディング、一度でも放映されたという事実は一切ありません。絵コンテとしては存在したらしいのですが、実際にスクリーンで流されるまでには至らなかったのだそうです。

ジブリスタッフと思われる人物が匿名でインターネット掲示板へ書き込んだことにより、広まってしまったデマなんだとか。

とはいえ、二人がこのような再会を迎えてくれていたら嬉しいですよね。そんなファンの気持ちも相まって、都市伝説と化してしまったのでしょう。

自分の本当の名前を思い出すことができ、元の世界へ戻ることを決めたハク。きっと約束通り、千尋と感動の再会を迎えたと信じたいものですね。