【千と千尋の神隠し】釜爺の正体モデルは?名セリフとともに紹介

この記事では映画「千と千尋の神隠し」の人気キャラクター釜爺のモデルや正体について紹介していきます。

釜爺は独特の風貌を持つボイラー室の番人で、サポート役として千尋の成長に欠かすことのできない存在。「かっこいい仕事人!」「親切でユーモアもある理想のおじいちゃん!」と言われています。

そんな釜爺のプロフィール、モデルや正体、名セリフについてまとめました。さらにちょっと気になる疑問まで調べているので、釜爺についてより詳しく知ることができますよ!

目次

【千と千尋の神隠し】釜爺のプロフィール

名前釜爺
性別男性
年齢不明
声優菅原文太
性格職人気質、優しい

釜爺は油屋のボイラー室で働く老人。自称「風呂釜にこき使われるじじい」です。

丸いサングラスに濃い口ひげ、6本の長い腕を器用に動かします。年齢は不明ですが、かなり高齢に見えますね。

八百万の神様たちが疲れを癒しにやってくる油屋にとって、風呂の湯を管理するボイラー室の仕事は責任重大。そんな仕事を任される釜爺は湯屋に長く務める大ベテランだと考えられます。

仕事には厳しく職人気質な釜爺ですが、何度も千尋を助けサポートしてくれる優しい性格です。

【千と千尋の神隠し】釜爺の声優は菅原文太さん

釜爺の声を担当したのは菅原文太さん。「仁義なき戦い」「トラック野郎」シリーズなど数々の作品に出演、昭和を代表する名優です。

存在感のある声を生かした声優やナレーションの仕事も多く、ジブリ作品「ゲド戦記」ではハイタカ役の声優も務めています。

釜爺の役は、「愛というセリフを嫌味なく言える人はこの人しかいない」との鈴木敏夫プロデューサーによる強い推薦で決まりました。

【千と千尋の神隠し】釜爺の正体モデルや元ネタ考察


釜爺は特徴的な見た目のキャラクターというだけではなく、千尋を導く重要な役割を持っています。

その釜爺の正体やモデルと言われているものが3つあります。順に見ていきましょう!

1.釜爺のモデルや正体は神話の「イザナギ」?

釜爺の正体1つ目は、日本神話に登場する神様「イザナギ」です。

イザナギというのは妻イザナミと共に国づくりをした神様。このイザナギ・イザナミにはこんな伝説が。

イザナミが死んだとき、イザナギは黄泉の世界まで追いかけて行きます。しかし、黄泉の国で変わり果てたイザナミの姿を目にしたイザナギは逃げ出してしまいます。

怒って追いかけてくるイザナミから逃げ切ったイザナギは、大きな岩で入口を塞ぎ黄泉の国との行き来ができないようにしました。

作中では、千尋が電車に乗って銭婆に会いにいきます。

この電車の行き先はあの世。「昔は戻りの電車があったんだが、近頃は行きっぱなしだ。」と言う釜爺は電車に乗ってあの世へ行ったことがあるのです。

このことから、釜爺はあの世とこの世が行き来できていた頃を知る人物、イザナギがモデルとされています。

2.釜爺のモデルは「カマドウマ」や「ザトウムシ」?

6本の長い手を自在に操る釜爺。薬草の調合やハンドル操作などを器用にこなします。

そのモデルとなったのは6本足の「カマドウマ」や「ザトウムシ」

カマドウマは大きく丸まった背中が特徴のバッタの仲間。狭くて暗いところを好みます。

油屋の一番下に位置する薄暗いボイラー室で背中を丸めて働く釜爺とそっくりですね。

ザトウムシは豆のような体に針金のような長い脚。前を探るように歩くことから「座頭(=盲人)虫」と名付けられました。

この虫も釜爺のイメージにピッタリ!とくに動いている姿は釜爺そのものなので、虫が苦手じゃない方はぜひ動画で見てみてくださいね。

3.釜爺のモデルは「おとぎ話の主人公」?

3つ目に釜爺のモデルとして挙がるのは、有名なおとぎ話の「浦島太郎」。釜爺は元々は人間なのです。

物語の前半、ボイラー室で千尋を見つけたリンに、釜爺が「自分の孫だ」と嘘をついて千尋の面倒を見てくれるよう頼みます。

釜爺が人間以外の生き物なら、人間である千尋が孫というのはおかしいはずです。

リンが不思議がらずに引き受けるのは、釜爺が人間だったことを知っていたからではないでしょうか。

銭婆に会いに行く千尋に「40年前に使った残りだ。」と釜爺が持っていた切符を渡します。

釜爺は40年前に死んで黄泉の国へ向かい、何らかの理由で油屋で働くことになったのでしょう。

【千と千尋の神隠し】釜爺の名セリフ


釜爺といえば名セリフが多いことで知られています。その中でも特に印象的なものを3つピックアップしてみました。

「手ぇ出すならしまいまでやれ」

ボイラー室で働くすすわたりの仕事に、半端な気持ちで手出しした千尋に対してのセリフ。

釜爺の仕事に対する厳しい姿勢がうかがえます。

「えーんがちょ、せい!えーんがちょ!」

魔女の呪いの虫を踏みつぶした千尋に「えんがちょ」するよう叫びます。

えんがちょは穢れとの縁をちょん切るおまじない。釜爺は千尋に呪いが移らないように心配してくれたのですね。

「わからんか。愛だ、愛。」

ハクを助けるため銭婆に謝りに行くと言う千尋。何でだよという様子のリンに対するセリフです。

人生経験豊富な釜爺は愛についてもよくわかっていますね。

菅原文太さんの表現力もさすが!と感じるシーンです。

【千と千尋の神隠し】釜爺の部屋のモデルは江戸東京たてもの園

釜爺の働くボイラー室は、江戸東京たてもの園にある「武居三省堂」がモデル。

明治初期に創業した文具店で、天井まである壁一面の引き出しは釜爺の薬草棚そのままです。

文具店ではハシゴを昇り降りしていたので、釜爺の長く伸びる手はすごく便利ですね。

江戸東京たてもの園は、宮崎駿監督が何度も訪れているお気に入りの場所でもあります。

釜爺の部屋にいる黒い生き物=すすわたり?

釜爺が「チビ共」と呼ぶ黒い生き物は「すすわたり」、湯婆婆の魔法によってすすから生まれました。

釜に石炭を運んでいますが、この石炭はかなりの重さがあって見た目以上の重労働。

働かないとただのすすに戻ってしまうので一生懸命働きます。

大好物の金平糖をもらってはしゃぐシーンはとてもかわいい!

【千と千尋の神隠し】釜爺に関して気になること

釜爺については色々と気になることが多いですよね。ここからは釜爺に関する素朴な疑問についてまとめて紹介していきます。

Q.釜爺の孫が坊なの…?

坊は湯婆婆の孫だと思っている人が多いようです。

そして釜爺と湯婆婆は元恋人という説があることから、坊は釜爺の孫では?という意見も。

しかし坊は湯婆婆の孫ではなく息子です。「ばあば」と呼ぶので紛らわしいですよね。

可能性があるとすれば、釜爺は坊の父親ということになるでしょう。

Q.釜爺が千尋に対して優しかった理由は…?

釜爺は何度も千尋を助けていますが、どうして優しくするのでしょうか?

千尋は釜爺から見れば孫のような年頃。そんな子供が困っているのを見ると放っておけない優しい性格なのでしょう。

釜爺はハクが油屋にやって来た時にも、魔女の弟子にはなるなと助言しています。

子供好きな優しいおじいさんなんですね。

Q.釜爺が40年前の切符を持っていた理由は…?

電車に乗っていく千尋に釜爺が渡した切符、なぜ持っていたのか気になりますよね。

この切符は40年前のもので回数券の残りなので、40年前に何度も電車に乗っていたことになります。

どこへ行っていたのかは明らかになっていませんが、銭婆のところへ通っていたのではないかという意見もあるようです。

Q.湯婆婆や銭婆との関係は?

作中で釜爺が湯婆婆や銭婆と同じシーンに登場することはありませんが、設定やセリフからよく知る仲であることが読み取れます。

湯婆婆に関しては、従業員が湯婆婆様と呼ぶなか釜爺は「様」を付けていません。

また、ボイラー室という大事な仕事を任されていることから、湯婆婆からも認められている人物だと言えるでしょう。

銭婆についても、「あの魔女は怖い」と言ったり住んでいるところも知っていたりと、そこそこ詳しい様子。

もしかしたら、昔は釜爺・湯婆婆・銭婆3人仲が良かった、なんてこともあるのかもしれませんね!

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