【庵野秀明】宮崎駿が生んだ天才監督!嫁・安野モヨコとの間に子供は?

映画監督

庵野秀明監督といえば、社会現象を巻き起こしたアニメシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』で知らない人はいないでしょう。

2021年最新作『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が興行収入100億を超える大ヒットとなりました。古参ファンだけでなく、新しいファンも増え、今でもその熱狂が冷めることはなさそうです。

そんな『エヴァンゲリオン』の生みの親である庵野監督は、天才監督として人気が高い反面、挫折や葛藤はなかったのでしょうか宮崎駿監督との関係性や、結婚相手について監督の裏側を深掘りしていきましょう。

庵野秀明はなぜ天才と呼ばれるのか?

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アニメが多くの人々を魅了しているだけでなく、「作り手」側の映画監督たちが、庵野作品を観て衝撃を受けたそうです。

長年、『エヴァンゲリオン』シリーズの副監督として関わってきた鶴巻和哉監督曰く、「カメラも一緒に飛びながら飛行機を追いかけるようなシーン」は、庵野監督以外には描けないと言っています。

庵野監督とともに『シン・ゴジラ』を手掛けた樋口真嗣監督は、当時アマチュアだった庵野監督の作品を観て、一度入ったプロの世界を捨てています。学生たちが自主映画を上映している中で、「めちゃくちゃ面白いのが」あったそうです。

それは、素顔のままウルトラマン役として怪獣を倒す映画で、まさにウルトラマン役と総監督が庵野監督でした。そして、樋口監督は、庵野監督のアマチュアチームに参加するようになります。

庵野監督の作品は、アニメそのものの演出の素晴らしさやキャラクターの魅力も、もちろんあります。しかしそれだけでなく、ジブリとは異なり、決して大衆向けではない新しい価値観を見出してくれる要素が「天才」と呼ばれる理由なのかもしれません。

庵野秀明にとっての師匠は「宮崎駿」

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国外問わずアニメを代表するジブリ作品に関わってきた巨匠「宮崎駿」。庵野監督がジブリ映画『風立ちぬ』の声優に抜擢されたことが、衝撃だった人も多くいるはずです。

庵野監督にとって、宮崎監督はアニメ作りの師匠だと言います。対して宮崎監督は、庵野監督は自分の「ライバル」だそうです。

そんな二人の関係性がわかるエピソードを紹介します。

大学生でジブリ参戦!

二人の出会いは『風の谷のナウシカ』でした。

大学生だった庵野監督が、プロの仕事を間近で見るため『超時空要塞マクロス』『DAICON3』に参加。しかしその所為で、大学に戻れなくなり、『マクロス』からの伝手でジブリに就職します。

『風の谷のナウシカ』を制作していた宮崎監督に「お前、人間はダメだな。じゃあ巨神兵とオームを描け」と、巨神兵の戦うシーンを任されました。

本格的にプロの現場に入った庵野監督は、そこでアニメーションや映画の全てを教わります。

なにより、「作品のために自分がいる」ことを学びました。作ることを止めれば、クオリティーは下がる。寝る間も惜しみ、作品のクオリティーを維持し続ける姿勢を、宮崎監督は見せてくれたのです。

そして、宮崎監督は巨神兵の仕事を高く評価し、『天空の城ラピュタ』に誘いますが、大学時代の友人の作品づくりの方へ移ってしまいます。

続く『となりのトトロ』への誘いも、高畑勲の「旧日本軍の軍艦を描かせてやる」という言葉に惑わされ、巨匠宮崎監督は連続で袖にされてしまったのです。

うつ病を治した『風立ちぬ』での声優業

アニメシリーズ『エヴァ』のラスト2話は、たくさんの賛否両論が生まれました。そのこともあり、庵野監督はアニメ終了後、半場うつ状態になっていたそうです。

生死を彷徨うような精神状態の庵野監督へ「休め」と電話を掛けたのが宮崎監督でした。「作りたくなるまで好きなだけ休めばいい。あれだけのものを作っていたんだから、必ず人も金も集まってくる」と。

その言葉を受けて、『エヴァ』の劇場版の制作に取りかかります。

1997年『もののけ姫』と『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』が同時期公開となったことで、世間は「師弟対決だと」騒ぎ立てました。庵野監督も『もののけ姫』をその時点での「目標=仮想敵」と捉えて、作品の中身で勝ちたいと考えていました。

興行収入は『Air/まごころを、君に』24億円、『もののけ姫』は193億円と日本映画の記録を塗り替える作品になります。数値上の対決は大差でしたが、庵野監督は「中身は勝った」と感じたようです。

しかし、2012年の『エヴァンゲリオン新劇場版:Q』の制作で無理を続け、再びうつ状態になってしまいます。

スタジオにも近づくことができない翌年の2013年。『風立ちぬ』の主人公役として庵野監督が指名されます。宮崎監督は、その起用理由を「庵野は現代で一番傷つきながら生きてるんですよ」「それが声に出てる」と説明しました。

『風立ちぬ』のラストシーン。主人公「堀越二郎」が絶望する場面で、夢の中、病死した妻・菜穂子と再会します。当初、ここでの妻のセリフは「来て」という死を促すようなものでしたが、収録直前に「生きて」に変更されました。

宮崎監督から庵野監督へ「作品作りを休んで、止まったままでいいから、生きてほしい」というメッセージにも感じられますよね。庵野監督は、このほんの少しの変更が物語の上で「良かった」と絶賛しています。

『風立ちぬ』での声優仕事が「アニメ制作へのしがみつき行為」になり、完結編となる『シン・エヴァンゲリオン劇場版』へとつながっていきます。

ちなみに、『シン・エヴァ』の制作にはスタジオジブリが全面協力し、作中にはトトロも登場させているんですよ。

庵野秀明の実家は金持ち?本人の推定年収は?

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庵野監督の実家は金持ちなのか?という噂があります。

ロボットアニメの最高峰を生み出した監督だから年収もすごいのでは?

ここでは、実家についての情報と、本人の推定年収を考察していきます。

実家は洋服の仕立て屋

庵野監督の父親は、16歳のころに製材所での事故で足を失ってしまいます。

義足で生活するようになりますが、経営していた製造所をたたみ、夫婦で洋服の仕立て屋を営むことになりました。

しかし、その洋服屋だけでは立ち行かなくなり、新聞配達の仕事も始めるようになったそうです。

そのことから、庵野監督の実家はお金持ちではないことがうかがえます。

本人の年収を推測!

アニメ監督の平均年収は約650万円。映画監督は約400万円です。

日本の映画監督の印税は1.75%と世界最低基準ではありますが、世界で活躍するレベルになると、1本の映画で1,000万円以上に跳ね上がります。

映画やアニメは、関連商品などの収入も影響してくるので、楽曲も含めた、多くのグッズを販売している『エヴァ』であれば数千万円から億単位であることは間違いありません。

しかし、日本のアニメ業界の賃金は問題視されているほどの低さです。日本のアニメーターの平均年収が440万円。比べて海外アニメーターは約780万円となっています。

庵野監督が代表取締役を担っている株式会社カラーは、「作品を実際に作っているのは、監督ではなくスタッフ」だとし、安定した給与と福利厚生の充実化を実現しているそうです。

庵野秀明の嫁は「安野モヨコ」

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庵野監督には、11歳も離れた奥様がいます。

お相手は超有名漫画家の安野モヨコです。代表作『シュガシュガルーン』『ハッピーマニア』『さくらん』『働きマン』など、アニメやドラマ化されたヒット作品を次々と生み出してきました。

そんな奥様とのエピソードや二人の間の子供について紹介します。

嫁・安野モヨコはエヴァの「マリ」似?

庵野監督と安野さんは2002年の3月に結婚しました。

その安野さんは、『エヴァンゲリオン』シリーズのマリに似ているという話があります。フチ付きのメガネをかけた容姿や、昭和の歌謡曲を口ずさむところなどいくつか共通点が見られます

また、それらだけでなく、落ち込んでいた庵野監督を立ち直らせた言葉が作中のマリと一致していました。

『エヴァ』のアニメシリーズが終了したころ、うつ状態になっていた庵野監督を見て、「死んじゃうんじゃないかな」と安野さんは思ったそうです。

2012年『新劇場版:Q』の公開後の庵野監督は、さらに心身のバランスを崩してしまします。そんな時に、安野さんは「誰かが一緒にいてくれるだけで、救われる部分ってあると思う」と感じ、「みんながいなくなっても、わたしはいなくならない」と言葉をかけたのです。

この言葉が2021年の『シン・エヴァ』でのマリのセリフ「どこにいても必ず迎えに行くからね、ワンコ(シンジ)くん」と、どことなく重なっています。

ただし、庵野監督は、妻・安野モヨコがマリのモデルになったことは否定していました。

しかし、映画のラストシーンでシンジがマリと歩き出したように、身近で心の支えとなった存在がそばにいたからこそ、庵野監督も『エヴァ』の完結を描くことができたのではないかと思います。

安野モヨコとの間に子供はいる?

2人の間に子供はいません

人気漫画家安野さんの連載休止中、妊娠したという噂もありましたが、実はうつ病だったという話があります。ヒット作を生み出すことへのプレッシャーや、過労もあって、たびたび体調を崩してしまっていたそうです。

庵野監督は60歳を超え、安野さんも50歳を過ぎていることから、子供ができる可能性は低いと思います。

現在は、2匹の猫を飼っており、かなりの溺愛ぶりのようです。夫婦と愛猫の家族で穏やかに暮らしていくのでしょう。

全てがわかる「庵野秀明展」

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昨年2021年10月から始まった「庵野秀明展」は、現在も各地美術館を巡回しています。

庵野監督が幼少期に愛したアニメや特撮の世界に浸れる展示から始まり、当時の原画・ラフ画などの大変貴重な資料を通してプロに至るまでの創作活動への情熱を味わうことができます。

最後の展示では、庵野監督が継承したい特撮『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』『シン・仮面ライダー』に関連した資料を見ることができます。「僕らがいなくなってもアニメや特撮が残るようにしたい」という思いをもつ庵野監督の人生を追体験できる構成となっています。間違いなく歴史に残る展示会となるでしょう。

巡回展は、山口県美術館が9月4日まで。その後、2022年9月23日から2023年1月9日まで新潟県立万代島美術館を予定しています。また、その他にも追加巡回を順次調整していくとのことです。

『エヴァ』ファンはもちろん、アニメや特撮が好き!という人も、庵野秀明展へ足を運んでみてはいかがでしょうか。