【もののけ姫】都市伝説まとめ!他作品とのかかわりや怖い裏設定など

「もののけ姫」は、1997年に公開されたスタジオジブリの長編アニメーション作品です。

興行収入は193億円にのぼり、当時の歴代興行収入記録を塗り替え大ヒットしました。

自然を破壊する人間と森を守る神々が対立するストーリーですが、明確な悪役がおらず見る人によって様々な感想を抱く作品です。

そんな「もののけ姫」の都市伝説をご紹介します。

目次

もののけ姫の怖い都市伝説

もののけ姫にまつわる怖い都市伝説をまとめました。

この都市伝説を知ったうえで改めてもののけ姫を見ると、また違った見方ができると思います。

コダマの見た目と動きが怖い…正体は何?

シシ神の森にすむ、半透明の白くて小さな生き物「コダマ」。

「かわいい」と言われる半面、ゆっくりひねった首がカラカラと鳴りながら戻る様子や、どこを見ているのかわからない表情が「子供のころは怖くてトラウマだった」という人も。

そんなコダマの正体ですが、「木霊(こだま)」つまり「木の精」とされています。

ですが、コダマのマスコットの試作品を見た宮崎駿監督は「コダマは水子の霊。そんなのをマスコットにしてカバンにぶら下げるなんておかしいだろう」と言ったとか。

昔は死産や生まれて間もなく亡くなる赤ちゃんがとても多く、火葬もされず森に捨てられた子供の霊がコダマになったというのです。

黒いやつが怖すぎる。タタリ神になるのはなぜ?

黒いウネウネに包まれた体に赤く光る目、最後は腐って骨になり死ぬ…。

怖すぎるビジュアルのタタリ神ですが、もともとは「ナゴの守」という大猪でした。

映画の終盤にも、タタリ神になりかけた乙事主が、シシ神に命を吸い取られて死ぬシーンがあります。

猪がなぜ「タタリ神」になってしまうのでしょうか?

それは、「人間への憎しみ、怒りに我を忘れたから」「死を恐れたから」と思われます。

山犬のモロのセリフに「私の体にも人間の毒つぶてが入っている。ナゴは逃げ、私は逃げずに自分の死を見つめている」というのがあります。

モロも人間への怒り、憎しみを持っていますが、死を恐れず向き合っているからタタリ神にならなかったのではないでしょうか。

タタリ神の呪いを受けたアシタカも、怒りや殺意を感じたときに腕のアザが暴走しています。

怒りや憎しみ、死への恐怖をコントロールできなくなった時、アシタカもタタリ神になる可能性があったかもしれませんね。

タタラ場は社会的弱者の集落

山を切り開いて作られた、製鉄を生業とする集落「タタラ場」。

元気な女性やおじさんたちが働くタタラ場ですが、そこにいるのは身分が低い人や奴隷として売られた人だ、という考察があります。

「エボシ様は売られた娘を見るとみんな引き取っちまうんだ」「どこにも行く当てのなかった私たちをエボシ様だけがおいてくれた」というセリフから、人身売買で売り飛ばされた人々がタタラ場にいることがわかります。

エボシ御前の庭にいるのはハンセン病患者

「ここは誰も近寄らぬ私の庭だ」と言うエボシ御前にアシタカが案内された場所には、包帯を全身に巻いて石火矢を作る人々がいます。

この人たちが「ハンセン病患者をあらわしている」というのは、ジブリ界隈では有名な話。

宮崎駿監督はこのことについて、「武士や百姓(農民)だけでなく、歴史に消えた人、差別された人も描く自由な時代劇を作りたいと(考えた)」と語っています。

ハンセン病は本来感染力は弱くうつりにくい病気ですが、皮膚症状や体の変形が起こることから差別の対象となってきた歴史があります。

エボシ御前はもともと身分の低い女性?

エボシ御前には、「海外に売り飛ばされて倭寇の頭目(海賊のお頭)の妻となるが、そこで頭角を現して頭目を殺し、財宝と武器を持って日本に戻ってきた」という衝撃の裏設定があります。

当時最新の武器であった石火矢がタタラ場にあったのは、そんな理由があったのですね。

部下のゴンザは倭寇の時代からエボシ御前を慕ってついてきた部下と思われます。

自分も海外に売られた過去があるからこそ、身分の低い女性たちをタタラ場で引き取り、仕事を与えているのです。

サンをモロに差し出した母親は誰?

「森を侵した人間が、我が牙を逃れるために投げてよこした赤子がサンだ。」というモロのセリフにあるように、サンは人間に捨てられた、もしくは生贄として差し出された子供でした。

そんなサンの母親がエボシ御前であるという都市伝説があります。

根拠は「モロが特別憎んでいる」「気の強そうな整った顔が似ている」「タタラ場に侵入したサンを殺さなかった」などです。

ですが、モロはエボシ御前を指して「あの女」と他の人間とは違った呼び方をすることもあり、「森を侵した人間」と一括りに呼ぶのは不自然な気もします。

リーダー格であるエボシ御前を特別憎んでいることとサンは無関係と思われるため、この説は都市伝説の域を出ません。

アシタカを見送ったカヤは死罪になった?

アシタカは呪いを解くため自発的に旅に出たわけではなく、死の呪いが村に影響を及ぼさないよう、掟に従い追放されたと考えられます。

このことは、髪を切り落とすアシタカの背後にいる村人の悲痛な様子や「見送りは禁じられている」というセリフからも明らか。

それでもアシタカを見送りに来たカヤは、「お仕置きは受けます」「いつもいつも兄様を想っています。」と言って、大切な玉の小刀を渡します。

この時のカヤが言う「お仕置き」が「死罪」なのではないか、という都市伝説。

「死の呪いを受けているアシタカが村を出たら、もう二度と生きて会えないかもしれない」と思えば、死罪になるとわかっていても見送りに行くカヤの気持ちもわからなくもないような。

アシタカが大切な玉の小刀をサンに渡したのも、呪いが解けた後に村に帰らなかったのも、カヤがもういないとわかっていたからなのでしょうか。

でも、そう考えるにはカヤに見送られた時のアシタカのリアクションが軽すぎるので、カヤが死罪になったというのは数ある説の一つにとどまっています。

もののけ姫とジブリ他作品とのかかわり

千と千尋の神隠し

千と千尋の神隠しを見ていると、「千尋はサンの子孫」という匂わせを感じる場面があります。

それは、千尋が湯婆婆の契約書に名前を書くシーン。

「荻野千尋」と書いていますが、「荻」の字の「火」の部分を「犬」と書き間違えています。

ジブリ作品で「犬」と言えば「山犬」つまり「サン」。

少し強引な気もしますが、10歳の千尋が自分の名前を書き間違えるでしょうか?

何の意味もない漢字の間違いをジブリ側がそのままにしておくのも不自然なので、気付いた人だけに伝えようとしたメッセージなのかもしれません。

となりのトトロ

もののけ姫を制作中に宮崎駿監督は、「トトロは何千年も生きている森の精なのに、もののけの森にいないのはおかしい」と考えていました。

そこで、「コダマに耳が生えて、トトロになったってことにすれば首尾一貫する」となり、実際にインタビューでも答えています。

デイダラボッチが暴走した時にバタバタと死んでしまったコダマたちですが、ラストシーンで一人ぽつんと映るコダマがいます。

あのコダマがのちにトトロになり、再生する森の象徴になっているのではないでしょうか。

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