【魔女の宅急便】ジジが喋らなくなった理由は?リリーとのその後も考察

『魔女の宅急便』は、角野栄子さんの同名児童書を原作としたスタジオジブリの長編アニメーション作品です。1989年に公開され、不朽の名作としてジブリファンの間でも高い人気を獲得しています。世界的にも知られており、まさに宮崎アニメの代表作ですよね。

そんな『魔女の宅急便』で主人公・キキの相棒として活躍する黒猫のジジについて今回は解説していきます。猫でありながら人間の言葉でキキと会話し、親友としてキキを支えるジジは、本作の重要な存在です。可愛らしい見た目や喋り方などで、心を掴まれた方も多いでしょう。

本記事では、ジジが喋らなくなった理由や劇中でのジジの名セリフ、原作で描かれるその後も紹介しているので、ぜひ最後までチェックしてみてください!

目次

「魔女の宅急便」ジジのプロフィール

名前ジジ
性別オス
年齢13歳(人間換算)
種類黒猫
仕事キキの見守り

ジジはキキと同じ時期に生まれたオスの黒猫で、生まれた時からキキの見守り役として側にいました。これは魔女のしきたりによるもので、どの魔女にもそれぞれ同じ時期生まれの黒猫が相棒として側にいます。

そしてジジは人間の言葉を話し、キキの相談役や仕事仲間として活躍していますよね。これはキキに限定されたことで、ジジは他の人間と言葉を交わすことはできません。ジジの言葉を聞き取れるのは、魔力を持っている相棒のキキだけなのです。

ジジの声優は佐久間レイさん

ジジの声優は、サンリオキャラクターのマイメロディや「らんま1/2」のシャンプーなどを担当したことで知られる佐久間レイさんです。ポップで可愛らしい声が魅力的で、気が強くてお茶目な性格のジジのキャラクターを素晴らしく表現しています。

そんな可愛い声も相まって、ジジの印象的なセリフはジブリファンの間でも大人気。地上波で『魔女の宅急便』の放送があると、SNSで呟かれたり、記事で取り上げられたりして話題になることも多いですよね。

ジジの性格はしっかりしていて落ち着きがある

ジジはキキの見守り役として、いつもキキに小言を言うしっかり者です。無計画な旅立ちを計画したり、何かと失敗をしたりするキキを冷静にサポートします。劇中でキキが宅急便のお客さんのぬいぐるみを落とした時は、自らがぬいぐるみの代わりとなって窮地を救ったこともありました。

ジジはキキと同じ時期に生まれた黒猫なので、人間換算ではキキと同じ13歳。この年齢は猫で言えば68歳であり、ジジはかなりのおじいちゃん猫なのです。13歳でまだ幼いキキと比べて落ち着きがあるのも納得ですよね。

かわいい見た目はぬいぐるみなどのグッズとして大人気

小柄で耳が大きいジジのルックスは可愛らしいため、ぬいぐるみやキーホルダーなどのグッズとしても大人気です。スタジオジブリのグッズの販売店である「ジブリがいっぱい どんぐり共和国」や「ジブリ美術館」などでも、ジジのグッズは多数販売されています。

さらにグッズは、ハンドタオルやスリッパ、文房具やリュックなど、日常生活で使えるものも多く展開。普段の生活にさりげなく『魔女の宅急便』の世界観を取り入れられるのが魅力です。

また本作は、アメカジブランドの「GBL」やアクセサリーブランドの「Palnart Poc」、アウトドアブランドの「OUTDOOR PRODUCTS」などの有名ブランドとのコラボグッズも多く販売しています。大人でも身に付けられるグッズを探している方は要チェックです。

魔女の宅急便はバッドエンド?ジジが喋れなくなった理由

ここからは、劇中でジジが人間の言葉を話さなくなった理由を解説していきます。あの結末がバッドエンドなのかどうかを、多面的に考察してみましょう!

キキの魔法が弱まったから

さまざまな説が浮上していますが、中でもジジが人間の言葉を話さなくなったのではなく、聞き取る側のキキの魔法が弱くなった」という説はとても有名です。ジジはいつも通り話しかけているつもりでも、キキがそれを理解する力を失ってしまったと考えられています。

しかし劇中の結末でキキは、本来の魔力を取り戻したにも関わらずジジと会話ができませんよね。この説では、視聴者が最も疑問視しているそのポイントと矛盾しています。魔法の弱まりが原因であれば、キキは再びジジの言葉が分かるようになるはずです。

ジジが恋をしたから

ジジは劇中で近所に住む白猫と恋に落ちます。ジジが人間の言葉を話さなくなったのは、丁度ジジが恋に落ちたシーンの直後なのです。そのため、ジジは猫の伴侶を持ったことで、本来の猫の世界に戻る決断をして人間の言葉を話さなくなったのではないかと多くのファンは考察しています。

実際にジジが最後に話した人間の言葉は「リリーっていうの。今行く!」です。仕事へ行くキキがリリーと過ごすジジに気を遣って1人で仕事へ向かうシーンに登場します。この後にはトンボとキキの友情が深まるシーンも描かれるため、最後のセリフはジジとキキが別々の道を歩んでいく瞬間を描写した印象的なものなのです。

宮崎監督・鈴木プロデューサーの見解

さまざまな考察がありますが、実はこの件に関しては脚本を担当した張本人である宮崎監督の見解が発表されています。宮崎監督は『魔女の宅急便』が公開された時のトークショーで「ジジが話さなくなったのではなく、変わったのはキキ自身だったわけです。」と、キキが成長してジジとの会話から卒業したことを語りました。

さらに、スタジオジブリのドキュメンタリー映画『夢と狂気の王国』でも宮崎監督は「ああいう時は喋んなくなるんですよ。最後喋ったら変じゃん!最後来たじゃん、それで何言うの?魔法が深まったんですよ。ジジが「僕がいないとすぐこうなんだから!」って言うの?頭にくるよね。黙ってろお前!って。何か得る物があったら失くすものもあるんだよ。」と発言しています。

また、鈴木敏夫プロデューサーも「(ジジは)ただのペットじゃなくて、もう1人の自分なんですね。だからジジとの会話っていうのは、自分との対話なんです。ラストでジジと喋れなくなるというのは、分身がもういらなくなった、コリコの町でちゃんとやっていけるようになりました、という意味を持っているわけです。」と宮崎監督の意図を解説していました。

つまり、キキは成長を遂げて、自分の分身であるジジとの会話を失ったのです。少し寂しいですが、成長物語の重要な局面と言えますね。

ジジはまた話すようになる?原作で描かれるその後

ここからは、原作におけるジジの展開とその後を解説していきます。

原作ではジジが言葉を失うことはない!

劇中では言葉を失ってしまうジジですが、角野栄子さんが著した原作では言葉を失わずにキキと話し続けています。映画版と同じように一時期言葉を失う展開がありますが、会話は復活し、2人はずっと仲良く話す親友であり続けるのです。

実はこれに関しても公式の発言があります。鈴木プロデューサーが、ジジが最後に話すシーンを入れようとしたが時間の問題で入れられなかったと語っているのです。つまり、映画版でもジジの言葉が復活する展開は検討されていました。

ジジと恋仲になる白い猫の名前はリリー

ジジは劇中にも登場する白猫・リリーと恋に落ちて結ばれます。そして映画版のエンドロールでも少し登場していますが、たくさんの子供をもうけるのです。原作では18匹の子猫の父親になり、キキと家族と幸せに暮らします。

真似する人が続出!ジジの名セリフを紹介

ここからは、映画版に登場するジジのセリフを紹介していきます。

「どうなることやら心配だね、決めたらすぐの人だから」

修行の出発を来月に延ばしたはずが、満月の夜に出発したいという理由で突然出発を早めたキキへの苦言的セリフです。バタバタと忙しなく出発の準備を進めるキキに対して、ジジは落ち着きがないことを指摘します。

「なんだー、ただの水溜まりじゃないか」

修行先の街を探すキキとジジが、初めて海を見た時のセリフです。大はしゃぎで喜ぶキキに対して、ジジは落ち着いています。おてんばでやんちゃなキキに必要な冷静さと言えますね。

「チェッ!チェッ!気取ってやーんの!」

キキと一緒にグーチョキパン店に居候することが決まった夜に、初めて白猫のリリーと目が合った時のセリフです。リリーはジジからフイッと目を逸らしてつれない態度を見せ、ジジは腹を立てました。いずれ結ばれる2人ですが、ちょっと甘酸っぱい出会い方をしていたのです。

「あーあ、魔女も落ちぶれたものだよ。カラスは魔女の召し使いだったのにさ」

キキが飛行中に突風で飛ばされ、お客さんから預かった猫のぬいぐるみを落としてしまうシーンのセリフです。キキが落下した場所にカラスの巣があったため、カラスは怒ってキキを追い立て、それを見たジジは小言を言います。注意散漫なキキを嗜めるジジの冷静な一面が感じられますね。

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