【耳をすませば】雫と聖司の気になるその後は?閲覧注意の真意を解明

耳をすませば

ジブリ映画の「耳をすませば」は、中学生の夢と淡い恋心を描いた作品です。

主人公の月島雫が天沢聖司にプロポーズをされるエンディングは、とても有名。多くのファンが、2人の結婚や夢の結末など、その後のエピソードを気にしてやみません。

でも「未来の物語は知らない方が身のため」といった、都市伝説をご存じですか?「閲覧注意」とささやかれる理由を、原作やスピンオフ映画を参考に、ひも解いていきます。

物語の10年後が描かれたという実写映画は今秋公開。そこにもヒントがあるのでしょうか?調べて見ましょう!

月島雫と天沢聖司のその後は?原作漫画や小説で答えがわかる?

「耳をすませば」には原作漫画や小説が存在します。

    • 「耳をすませば」
    • 「耳をすませば 幸せな時間」

いずれの作品も作者は柊あおいさん。少女漫画雑誌の「りぼん」に掲載されていました。

漫画の「耳をすませば」は、ジブリ映画の原作です。「耳をすませば 幸せな時間」の方は、続編という位置づけで発表されました。

設定は少し異なるものの、あらすじや登場人物は同じです。

そんな原作漫画や続編漫画には、2人のその後を物語るヒントが!?隠された証拠をかき集めて、雫と聖司のその後を検証します。

月島雫は夢を叶えて小説家に

小説家になることを夢見ていた雫。映画の中では、受験生という大切な時期に、勉強そっちのけで小説の執筆に挑戦していました。

がむしゃらに書き上げた小説に、本人は全然納得いかず。自分の知識が足りないことを痛感したのです。夢のためにも勉強が必要であることを悟り、雫は受験生に戻ったのでした。

そこで気になるのが、その後の夢。

雫は小説家になれたのでしょうか?

答えは「YES!」

雫は小説家になっています。

証拠は、2002年に公開されたジブリ映画「猫の恩返し」の存在!

この「猫の恩返し」は、映画「耳をすませば」で中3の月島雫が書いた小説の完成版です。雫の物語が映画化されたという事実が、小説家になれていることを語っています。

映画の「猫の恩返し(2002年)」は、「耳をすませば(1995年)」から7年後に公開。当時14歳だった雫の年齢から計算すると、21歳の頃には小説家デビューしていたと考えられます。

天沢聖司は夢が叶わず…

ジブリ映画「耳をすませば」での、天沢聖司の夢はヴァイオリン職人。

聖司は夢の第一歩として、優秀なヴァイオリン職人を生み出している、イタリアのクレモーナに2カ月間、修行に出ています。

聖司の夢についてわかることは、一人前のヴァイオリン職人になるという決意を雫に告げたところまで。その後、聖司の夢は叶ったのでしょうか?

答えは、「NO!」

正確には、原作漫画や小説に、確かな証拠がないという意味です。

中学校卒業と同時にクレモーナに留学した聖司。彼の熱意と信念なら、ヴァイオリン職人になれる可能性も高そうですが、残念ながら裏付けがとれませんでした。

結婚した?それとも破局した?

「耳をすませば」のその後で、最もファンが気になっているのが、恋の進展についてです。

高台での「胸キュンプロポーズ」から、その後2人は結婚したのでしょうか?

答えは「NO!」

聖司の夢と同様、結婚についての事実はどこにも書かれていません。

少女漫画の続編として発表された「幸せな時間 耳をすませば」にヒントを求めましたが、この作品は「雫の夢の話」というオチです。

テーマも、雫と聖司たちの中学生活最後の夏というお話なので、2人の結婚について知ることはできません。

また「初恋は実らない」という言葉があるように、中学生の恋仲が、何年も続くのは難しいもの。固い絆に期待しながらも、現実的には「別れた説」が濃厚。結婚までの道のりは険しいと考えられます。

ただし10代の恋だけに、遠距離恋愛が逆に良い効果をもたらすこともあります。会わない時間が、大人になるまで恋心をつなぎとめて、2人は結婚!多くの「耳すまファン」がそんな結末を祈っていることでしょう。

「耳をすませば」のその後が閲覧注意と言われる理由とは…

ここまでの調査で、「聖司は夢に破れた」「2人が結婚する確立は低い」という悲しい未来が予測できます。

「耳をすませば」のその後について「閲覧注意」と言われているのは、このようなバッドエンドが懸念されるからでしょうか?

その他考え得る「閲覧注意」の真相を考察します。

10年後よりも20年後の未来がNG

雫と聖司のその後について。10年後の未来は、実写版で映画化されることもあり、特に問題なし。「閲覧注意」と思われているのは20年後についてです。

20年後の雫と聖司といえば、34歳。結婚して子どもがいてもおかしくない年代ですよね。

最近の30代は若いとはいえ、甘酸っぱい恋愛がウリの青春物語に、おじさん・おばさんはナンセンス。生活のにじみ出たエピソードを綴ろうものなら、「耳すま」の世界感が壊されてしまいます。

ピュアなプロポーズのシーンが最高潮にまぶしかった雫と聖司。2人の未来に生々しい話は不要です。2人の将来を知ることは、パンドラの箱を開けてしまうようなものかもしれません。

ストーカー気質の天沢聖司が危険な大人に?

「耳をすませば」で、イケメンキャラの天沢聖司。でも、彼の行動のはしばしに、ストーカー気質が見られると噂になっています。

それは、聖司が雫と直接知り合いになる前にさかのぼります。

  • 雫と会話する前から好きで狙っていた。
  • 図書室で読書をする雫の隣に座って観察。
  • 雫に気づいてもらうために、自分の名前を読書カードに書きまくり「天沢聖司」という自分の名前をすり込む。

そんな聖司の巧妙な作戦は見事に成功し、前から狙っていた雫を落としました。

また後半部分に描かれている、夜明けに家の前で待ち伏せをするシーン。これについても「ストーカー!」「不審者!」という意見があがっています。

そんな聖司が大人になり、もし、聖司だけが夢に破れていたとしたら―。

再開した雫だけが、夢を叶えていたとしたら―。

価値観のズレてしまった2人が、上手くいくわけがありません。聖司は嫉妬と独占欲で、雫をストーキングしてしまうかも。

爽やかな映画の末路がサイコスリラーなんて、それこそ閲覧注意ですよ。

「耳をすませば」のその後を描いた作品が「猫の恩返し」ってホント?

「猫の恩返し」は、「耳をすませば」から7年後に公開されたスピンオフ映画です。

「耳をすませば」で、月島雫が書いた小説がありますよね?

その物語の世界を映画化したのが、「猫の恩返し」なので、続編と言われれば続編です。映画のなかに、2つの映画に共通点をみつけることができますよ。

「耳をすませば」と「猫の恩返し」の共通点

ジブリ映画の「耳をすませば」の原作は、柊あおい先生の少女漫画「耳をすませば」ですよね。

実は「猫の恩返し」の原作も、柊あおい先生の作品で、「バロン 猫の男爵」という漫画が原作なのです。

両作品は好評であるものの、どちらも「ジブリ感が薄い」と言われています。もしかしたら原作が少女漫画であることにも、理由があるのかもしれませんね。

そんな2作品には、原作以外にも共通点があります。

どちらにも登場する「バロン」

「耳をすませば」で、地球屋に置いてある猫の人形「バロン」。地球屋の主人の想いが詰まった美しい人形で、雫の書いた小説「バロンのくれた物語」のモチーフです。出演シーンは短いのですが印象に残りやすいキャラクターです。

「猫の恩返し」にもバロンは登場します。イケメンで紳士的で、セリフも所作もスマートな猫の伯爵です。

デブ猫の「ムーン」と「ムタ」

「耳をすませば」で、電車に乗り込んでいたデブ猫。雫を地球屋に案内しました。天沢聖司からは「ムーン」と呼ばれていますが、野良猫なので、ある家からは「お玉」とか「ムタ」など呼び名はいろいろあり、本名は不明です。

「猫の恩返し」でも、主人公ハルを地球屋に導いたのはデブ猫。耳のワンポイント柄や体つきなど、見た目も雰囲気もそっくりで、こちらでの名前は「ムタ」。本名は「ルナルド・ムーン」です。

またデブ猫の案内した「地球屋」と「猫の事務所」は同じものだという噂もあります。

バロンと主人公が空を飛ぶシーン

「耳をすませば」の雫の小説に、バロンと雫が空を飛んでいるシーンが描かれています。DVDのパッケージデザインにも見られるので、とても有名です。

「猫の恩返し」のラストシーンでも、主人公とバロンが空を飛んでいます。

共通のシーンやキャラクターが描かれていることからも、雫の小説「バロンのくれた物語」と「猫の恩返し」が同じものだとにおわせているのでしょう。

「耳をすませば」のその後を描いたストーリーが実写化!

アニメ版の映画「耳をすませば」が2022年10月14日に、実写化映画として全国公開されます。

これは原作漫画とジブリアニメ映画で見た雫と聖司の青春物語にプラス、10年後を描いた二重構造。ファン待望の「その後」が楽しめるそうです。

  • 月島雫 (大人)役:清野菜名
  • 天沢聖司 (大人)役:松坂桃季
  • 月島雫(中学生)役:安原琉那
  • 天沢聖司(中学生)役:中川翼
  • 杉村竜也(大人)役:山田裕貴
  • 杉村竜也(中学生)役:荒木飛羽
  • 原田夕子(大人)役:内田理央
  • 原田夕子(中学生)役:住友沙来

実写版「耳をすませば」のあらすじ

雫と聖司は、中学時代、お互いの夢を叶えることを誓い、それぞれの道を進みます。

雫の夢は原作同様「小説家」ですが、実写化映画での聖司の夢はチェロ奏者です。

2人の誓いから10年の歳月が流れ、24歳となった雫は、出版社に勤務。児童小説の編集者として勤しむ毎日を過ごしていました。一方、聖司は、夢を追い続けて海外で暮らしています。

遠距離でありながらも支え合う雫と聖司?

小説家の夢を追うこともままならず、本を売ることに多忙な雫。ある日、雫は仕事で重大なミスをしてしまい、過去の夢と現実の狭間で心を揺らします。

イタリア在住の聖司も同じように悩みを抱え、2人の夢と関係はどのように動いていくのでしょうか―。

もう1組のカップルにも注目

アニメ版の「耳をすませば」で、脇役ながらも熱狂的なファンが多い「杉村」。雫の親友夕子の好きな人で、雫にフラれてしまった野球部の男の子です。

アニメ版では、その後、杉村と夕子が上手くいったことをにおわせるシーンがありました。

そんな脇役カップルも、10年後の世界に登場しているので、注目ですよ。

検証するに、実写化映画で描かれる10年後の未来は、原作にはないオリジナルエピソード。ジブリアニメともまた別のものなので、実写化では、”あのジブリの2人”とはまた違った「その後」になるのではないでしょうか。

このように、「耳をすませば」のその後は、いくつものストーリーがあると考えられます。

ある人の中ではハッピーエンド、ある人の中では閲覧注意レベルであるなどさまざま。原作やジブリ映画、そして実写化などを参考に、それぞれの心に2人の未来を描いて楽しんでくださいね。