宮崎駿監督の長編ジブリ映画『天空の城ラピュタ』に登場するロボット兵。
一度見たらなかなか忘れられない、インパクトのあるキャラクターですよね。
ちょっと怖いけど、なんだか気になる。そんな人も多いのではないでしょうか?
この記事では、ラピュタ ロボット名前やロボット兵の詳しい情報や強さについてまとめました!
(以下、画像はスタジオジブリの公式サイトより引用)
ラピュタに登場するロボット兵の名前や特徴
名前 | なし |
身長 | 344cm |
体重 | 238kg |
耐久年数 | 700年以上 |
素材 | 形状記憶弾性ハイセラミック製 |
特徴 | 腕が長く、二足歩行 |
ロボット兵の名前は、公式に設定されていません。
腕や足がちぎれても簡単には壊れない、大変強いロボットです。
素材のセラミックとは金属に近い化学物質。実際には記憶形状ができるほど柔軟性をもたせるのは難しいそうですが、作中では頑丈かつ弾力性のある最強の素材であることでしょう。
ムスカが劇中で「700年もの間、 王の帰りを待っていたのだ」と言っていました。それほどの月日が経ってもなお動けるロボット兵は、恐ろしいほど長い耐久年数を持っています。
ロボット兵には種類がある
実はラピュタに登場しているロボット兵は1つではないことはご存じでしょうか?
戦闘用ロボット
非常に強力な兵器として作られたロボット兵です。赤茶色をしています。
機能が停止した状態で畑に落ちてきたところを政府が拾い、要塞の中に安置されていました。
すでに故障しているものと思われていましたが、シータが幼いころ教わった呪文を唱えると、再び起動して暴れだします。
園丁用ロボット
ラピュタの庭の手入れをしているロボット兵です。緑と茶色が混ざったような色をしており、移動するときに「ポーン」という音を出します。
暴れまわる様子はなく、穏やかな性質です。
レーザーを放つ&飛ぶ
戦闘用のロボット兵は、大きくあいた二つの目からビームを出し、対象を焼き尽くします。
また、長い腕にはとげとげした突起と薄い皮膜がついており、翼のようにはためかせることで、自由に空を飛ぶことができるのです。
ロボット兵はみんなのトラウマ?怖いと言われる3つの理由
幼い時期に初めて『天空の城ラピュタ』を見たことで、ロボット兵って怖い!というイメージがついた人も多いですよね。
ラピュタ ロボット兵はどうしてそんなに怖いのでしょうか?
1.見た目のインパクトが強い
ロボット兵は巨大で、大人2人分ほどの身長があります。
小さな頭には、ぎょろりとした大きなレーザー砲がふたつ付いていますし、長い手足は蛇腹。
動いていなくても不気味に思える見た目をしていますよね。
2.初登場シーンが強烈
初めてロボット兵が登場し、動き出したときも印象的です。
ちぎれた手足のまま四つん這いで進んでくるし、予測できない飛び方をするしで、かなりホラーな存在として描かれていました。
3.暴れまわるシーンがとにかく怖い
戦闘用のロボット兵は相当強い設定で、攻撃を受けて体の一部が壊れても、全然止まる様子がありません。
次々とビームを放って辺りを火の海にしていく様子は、恐怖そのものですよね。
ロボット兵がかわいそうと言われる理由
ところが、ジブリファンの間では、「ロボット兵はかわいそう」という声も多くあります。
一体どうしてロボット兵に多くの同情が寄せられるのでしょうか?
ロボット兵は確かに恐ろしい兵器ですが、それは人間の都合で造られたものです。
劇中では人間の野望のために駒として使われ、そして人間の勝手によって死んでいきます。
ロボット兵はひどく虚しい運命を背負っているんですよね。
意外と優しい一面も
ロボット兵は怖いだけではなく、意外と心優しい一面を持っています。
初めて登場した戦闘用のロボット兵が暴れたのは、シータを守るための行動でした。その証拠に、シータが「放して!」と言うと、素直に願いを聞いてくれます。
また、ラピュタにいた園丁用のロボット兵も、鳥の巣を守ろうとしたり、お墓に花を供えたりしています。
あくまでもラピュタ帝国とその王族を大切にするようにできているのが、ロボット兵なんですね。
そんなロボット兵が完全に機能を停止するまで攻撃を受けたり、ムスカに利用されたりするのは、確かにかわいそうな気がします。
ラピュタのロボット兵がナウシカやルパンにも登場?
ラピュタのロボット兵が、全く違う作品『風の谷のナウシカ』や『ルパン三世』に登場しているという話を聞いたことがあるでしょうか?
その噂の真相に迫っていきます!
ナウシカとの関連
結論から言うと、ナウシカにロボット兵は登場しません。
ナウシカで強烈なインパクトを残す存在と言えば、巨神兵。ナウシカにロボット兵が登場するという噂は、おそらく巨神兵と間違われたことが原因でしょう。
しかし、ロボット兵と巨神兵の特徴はかなり異なります。
まずはその大きさ。ロボット兵が約3m50cmほどであるのに対して、巨神兵は約75mほどです。
そしてその目的。ロボット兵はラピュタやその王族を守られるように作られたのに対し、巨神兵は人間の文明により汚染された世界を一度滅ぼすために作られました。
ビームを放つ攻撃は似ているので、ロボット兵と巨神兵を勘違いしていまう人もいるようです。
ルパンとの関連
1980年に放送された、アニメ『ルパン三世』第2シーズンの最終話「さらば愛しきルパンよ」という回には、確かにロボット兵らしきものが登場しています。
このロボット兵は名前を「ラムダ」といい、人間が操縦して動く形式でした。
外見でラピュタのロボット兵と違う点と言えば、首にプロペラがついているところくらい。
『天空の城ラピュタ』の上映は1986年なので、ラムダはラピュタのロボット兵の前身ともいえる存在なのです。
モデルはアニメ「スーパーマン」に登場したロボット
そのラムダも、実はモデルになったロボットがいます。
フライシャーというアメリカの映画監督が制作したアニメ『スーパーマン』のロボットです。
こちらも細長い手足を持ち、腕は広げると翼になり、首にはプロペラが付いています。
確かにほぼ同じデザインですよね。
ロボット兵の強さに関する考察
ここからはロボット兵の強さについて考察していきます!
どれくらい強いの?ゴリアテやナウシカの巨神兵と比較
まずはゴリアテと比較してみましょう。
ラピュタに登場するゴリアテとは、政府軍が所有する巨大な飛行戦艦です。強力な大砲で要塞にいたロボット兵を打ち抜き、倒していました。
しかし終盤のゴリアテは、たくさんのロボット兵に囲まれてあっさりと爆破されています。
動いていない一体のロボット兵はゴリアテの威力に劣りますが、素早く飛べる複数のロボット兵ならゴリアテに勝利することができると考えられますね。
次はナウシカの巨神兵と比較してみます。
先述したとおり、巨神兵はロボット兵よりもはるかに巨大です。
また、ナウシカ本編では巨神兵が生まれる前の繭ですら、炎や爆弾で破壊することはできませんでした。巨神兵自身の体も相当な耐久力を持っていると思われます。
巨神兵の放つプロトンビームを目の前にすれば、ロボット兵もひとたまりもないでしょうね。
ロボット兵のその後…最後はどうなった?
物語の終盤、滅びの呪文「バルス」が唱えられたことで、ラピュタは見る見るうちに崩壊しました。
ロボット兵はというと、戦闘用は機能を完全に停止し、崩れていくラピュタの残骸と共に落下していく様子が描かれています。
一方で園丁用は、ぐんぐん上昇していくラピュタの庭を歩き続けているのです。
物語終了後もどこかをさまよい続けているラピュタの上で、平和に過ごしているのかもしれませんね。
ロボット兵を見られる場所が宮崎県にある?
ジブリの名所といえば、東京都三鷹市にある三鷹の森美術館です。
屋上庭園でロボット兵に会えることでも有名ですよね。
ところで、三鷹の森美術館以外にも、ロボット兵に会える場所があるのをご存知ですか?
宮崎県の延岡市北川町に、そのロボット兵はいます。肩にはキツネリスを乗せて。
立っている場所は、下赤小中学校が廃校になった跡地です。「また子供たちの笑い声を響かせたい」という地元の人たちの思いから、手作りで制作されました。
手作りとは思えないほど精巧で、いまにも動き出しそうな雰囲気です。
木々に囲まれた静かな広場で、とても居心地が良いところですよ。もし近くへ行く機会がある方は、ぜひロボット兵に会いに行ってみてはいかがでしょうか!